別府へ転居しました



 夏期と冬期の集中講義を担当しておりました別府大学より、専任教授の要請があり、4月1日より赴任いたしました。
 別府大学は大分県にある私学ですが、今年創立100周年を迎えるという歴史もあり、九州では文化系大学として一定の評価のある大学です。文学部芸術文化学科の中にマンガ・アニメーションコースが設けられて4年、この3月に最初の卒業生を出しました。
 専任教授の打診を受け大いに迷いました。マンガの実作者として人生を貫徹するのが、好ましいのでしょうが、年齢的なことを考えますと後進の指導に力を傾注するのも一つの選択肢と思い、別府大学からのお誘いを受けることにいたしました。これまで8年間講師を務めてまいりました中央美術学園での指導法を体系化してみたいという思いも強くあります。

 3月25日に31年住み慣れた川口を出発、お台場からフェリーで新門司港へ。そして3月28日に別府へ到着。
 川口の皆さんには、本当にお世話になりました。「感謝」などという言葉では替えられない、貴重な経験をたくさんさせていただきました。金山権現様、田代のわがままをお許しください。

 「マンガ概論」と1年次から4年次に配当された各「マンガ演習T〜W」、計5科目を担当しています。
 「マンガ概論」は芸術文化学科の他のコースに加え、国文学科の学生さんも受講されていて65名ほどの大人数です。マンガの作品研究をしてきた人間ではありませんのでかなり苦しい部分はありますが、自分が経験してきた「絵で伝えることの意味」を中心に描き手からの概論をなんとか頑張って講義しています。
 演習科目はマンガ制作のいろいろな局面を整理して体験できるように工夫しようと、教材作成に毎回精を出しています。遠近法の絵画表現の基本から、オノマトペ(擬態語・擬声語)のマンガ表現、文章などの内容をわかり易く図解するとか、ストーリーの時系列整理・・・・などなど各学年なりの特色を出そうと考えていますが、もう、てんやわんやです。

 精進の日々が続きます。 ハハ

職員住宅から坂道を下り、別府公園を抜け、亀の井バスで大学へ向かいます