プロレス雑誌はベースボールマガジン社発行の『週刊プロレス』(前身は『月刊プロレス&ボクシング』誌/略称『プロポク』)と日本スポーツ出版社発行の『週刊ゴング』(2007年に休刊)が有名ですが、『週刊ザ・プロレス』という雑誌もありました。あの“東京スポーツ新聞社”から発刊されていました。

隔週刊の『ザ・プロレス』というタブロイド版新聞の形式から週刊に変わり、1986年には週刊雑誌の形式となって表紙もイラストが使われるようになりました。それを機に、毎週2ページの連載をいただいたのでした。担当は加藤知則さんという東スポの記者さんでした。

長州力の維新軍が全日本プロレスのリングに上がったり、新日本プロレスのリングでは藤原喜明や前田日明らのUWF軍が戦ったりと、賑やかな時代でした。とても楽しく仕事をしていた記憶があります。東スポの社屋に入れることも嬉しいことでした。

毎週2ページを入稿していたのですが、なにかの時のために日持ちのするネタの2ページを担当さんに預けていました。その担当さんが「田代さん、あの2ページ無駄になっちゃうといけないから、早く使いましょう」とおっしゃって……なるほど、その2週間後に《休刊》と知らされました。

田代しんたろうとして、四コマまんが誌デビューする前年のことでした。


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表紙イラストは残念ながら僕のものではありません。

※ラストの「ボッキン・ファイト」4作は、『週刊ザ・プロレス』休刊後持込み用に描いたもので、雑誌等未掲載作品です。